getgamba:
起業は一人で始める
先日、ChatWorkの山本CTOのお話を聞く機会がありました。もともと、EC関連の受託開発などが本業で、クライアントとの打ち合わせにSkypeを多用する業務の中で、その機能の不満を解消するために作られたのがChatWorkの生い立ちです。もともとは社内ツールとして立ち上げて、あわよくば外販しようというプロジェクトだったんですね。
で、そのお話しで意外だったのが、ChatWorkの開発プロジェクトは山本さんがたった一人ではじめたものだったことです。
当時すでに会社の要職にあった山本さんですが、山本さんの提案に対する会社からの回答は、儲かるかどうかわからないものに人はアサインできない、だから自分一人でやれ、というもの。
大変だったとおっしゃっていましたが、結果的には、今のChatWorkの活躍を見てもわかるように、この決断は正しかったのでしょう。
何もかもを一人で開発するのは大変ですが、実はスタートアップを立ち上げるには大きなメリットもあると思っています。
1. 独裁的にものごとを決められる
たくさんの人が関わるとどうしても、仕様が丸くなり、特徴のない凡庸なものになりがちです。大胆に機能を切り捨てる、細部に徹底的にこだわる、設計のポリシーを貫く、というのは実は民主主義的なプロジェクト運営の中からはなかなか生まれません。一人の優秀なエンジニアが独裁的に作った方が、飛び抜けていいものが作れる可能性は高いのです。
2. リスクが小さい
当然人が増えればコストもかさみます。それ以上にプロジェクトマネージャーにかかる重圧は激増します。受託開発でもない、誰からもお金が入らない状態の自社開発のサービスの場合、重圧はとても大きいです。その重圧に耐えかねて、ひとは往々にして誤った選択をしてしまいがち。
そういった側面からも一人プロジェクトはコストもリスクも抑えられます。
3. 小回りがきく
さらに、一人なら、誤りに気付いた時にとても小回りがききます。人がたくさんいるとどうしてもいろんな意見や利害が錯綜し、判断が鈍ります。
言ってみれば、一人プロジェクトは究極のリーンスタートアップです。
gamba!も、全く一人で立ち上げてきました。私一人で開発し、自分で売り込み、マーケティングしてきました。やってみると、意外と人間、いろんなことがやれるものです。
これから起業しようと考えている方は参考にしてみてください。
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